「第二言語習得論」とは? 効果的な英語学習法を知りたい人必見!!

効果的な英語学習法があるとすればどのようなものか?

英語学習者なら誰しも知りたいのではないでしょうか?

その答えを見つけるための学問分野が「第二言語習得論」といえます。

正確には英語に限らず、第二言語、すなわち母語以外の外国語習得のメカニズムと、どのような習得方法が効果的かを解明する研究分野です。

学問・研究分野というと何だか堅苦しくて難しそう、と思って敬遠してしまう人もいるかもしれませんね。

安心してください。この記事では、科学的に解明された研究成果に基づいて、どんな英語学習法が効果的かをわかりやすく紹介します。

知っていると得する英語学習のコツが理解できますよ。

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第二言語習得論とは何か

「第二言語習得」は、SLAと言われることもあります。SLA=Second Language Acquisitionです。

「第二言語習得」は、第二言語の習得・学習に関する問題を言語学、心理学、教育学、社会学、文化人類学、脳科学など様々な観点から学際的に、科学的に解明する学問・研究分野です。

日本人の場合、母語が日本語、第二言語が英語というケースが多いので、この記事では英語習得を想定して話を進めます。

私は、英語学習者とキャリアコンサルタントの立場から効果的な英語学習法についてリサーチし、自分の英語学習にも取り入れてきました。

その過程で「第二言語習得論」に関心をもち、関連する数多くの書籍や文献、論文、記事などを読んできました。

その中でも第二言語習得論の第一人者、白井恭弘先生の「外国語学習の科学-第二言語習得論とは何か」は、第二言語習得研究の成果を一般向けにわかりやすく伝えることを目的に書かれた新書なので、第二言語習得論入門としておすすめです。

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白井先生は、ケース・ウェスタン・リザーブ大学認知科学科教授で、専門分野の言語習得論、言語教育に関する著作が多数あり、言語科学会第3代会長、学術誌 First Language の共同編集者などを務められています。

「外国語学習の科学-第二言語習得論とは何か」では、外国語学習に関する科学的研究の成果と、それを実際の外国語教育・学習に応用するにはどうすればよいか、について解説されています。

具体的には、以下の6章で構成されています。

第1章 母語を基礎に外国語は習得される

第2章 なぜ子どもはことばが習得できるのか

第3章 どんな学習者が外国語学習に成功するか

第4章 外国語学習のメカニズム

第5章 外国語を身につけるために

第6章 効果的な外国語学習法

第1章では第二言語習得に関する母語の役割が述べられ、第2章では臨界期仮説がとりあげられています。臨界期仮説とは、子どもは第二言語習得に成功するのに、なぜ大人は多くの場合失敗するのか、という問題です。

第3章では、どんな学習者が外国語学習に成功するのかという要因について、適性と動機づけの影響が考察され、第4章では第二言語習得のメカニズムが提示されています。

第5章では効果的な教授法・学習法の問題が解説され、第6章では具体的な学習法のコツが紹介されています。

英語学習者の皆さんは、第6章の内容が気になると思いますが、第1〜5章では、なぜその学習法が効果的なのか、という科学的根拠が示されています。

このように、第二言語習得論は、効果的な英語学習法を科学的に解明するために役立てられているんですね。

第二言語習得論に基づく効果的な英語学習法

ここからは、第二言語習得に関する研究成果に基づいた、効果的な英語学習法について具体的に紹介します。

「外国語学習の科学-第二言語習得論とは何か」によると英語学習の成否は、主に学習開始年齢、動機づけ、適性によって決まります。

大人の英語学習者にとって、学習開始年齢は今さら変えられないので、英語を学ぶ動機づけを高めて、自分の適性に合った学習方法をとることが必要になります。

白井先生が提唱されている英語習得の最も重要なメカニズムは「インプット理解とアウトプットの必要性」です。

英語習得の必要条件は、インプットした英語の意味を理解することです。インプット(聞くこと・読むこと)によって英語の音声、語彙、文法の自然な習得が進みます。

一方、アウトプット(話すこと・書くこと)は、意識的に学習された知識を自動化する役割を果たします。

英語習得のプロセスでは、最初は意識的に学習された知識が、何度もアウトプットを繰り返すうちに自動化し、注意を払わなくても無意識にできるようになっていきます。

インプットとアウトプットを交互に繰り返すことで、「わかる」を「できる」に変換するプロセスが英語習得の成功のカギといえそうです。

効果的に英語を習得するには、たくさんのインプットをして、聞いた内容、読んだ内容を理解することが重要です。

そのため、「一度リスニングした後、同じものをリーディングして、その後また同じものをリスニングする」という学習方法がおすすめです。私も実践しています。

音声で聞いたものをすぐに文字で確認して、その後もう一度音声を聞くというプロセスを繰り返すことで、最初は聞き取れなかったものが聞き取れるようになっていきます。

リスニングとリーディングを同時に行うことで、内容理解の伴ったインプットを大量に行うことができるので効果的ですよ。

また、インプットした内容を理解するためには、背景知識が重要です。

そこで、学習教材を選ぶときには、自分の専門分野や興味のある分野に関する内容を聞いたり、読んだりすることをおすすめします。

私の場合、専門分野のマーケティングや英語学習法、趣味の映画や音楽などに関するものを聞いたり、読んだりしています。

背景知識があるので、英語能力が不足しているところは推測できるし、推測することで知らない単語が習得できます。それによって、さらに理解度が高まっていきます。

何より、自分の興味・関心のある分野なので楽しいし、長続きします。まさに、「好きこそものの上手なれ」ですね。

効果的な英語学習法をお探しの方は、英語「を」勉強するのではなく、英語「で」情報を入手する、という方法をぜひ取り入れてみてください。

白井先生が社外取締役を務めているスパトレ(SPTR)では、第二言語習得論に基づいたオンライン英語トレーニングが7日間無料トライアルできます。私も受けてみたので、体験レポートしました。

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