
「TEDで英語を学ぼう!」の第5回をお届けします。
このシリーズでは、第二言語習得論に基づく英語トレーニング「スパトレ(SPTR)」の「TED Talk」を活用した英語学習法について、筆者の体験をふまえて具体的に紹介しています。
TEDを活用した効果的な英語学習法について知りたい人、英語学習用の教材以外の素材を使って英語学習したい人、特に中級~上級の英語学習者に参考にしていただけると思います。
今回取り上げるプレゼンテーションは、「今後現れるシンギュラリティ(技術的特異点)を学ぶ大学(原題:A university for the coming singularity)」です。
プレゼンターのレイ・カーツワイルは、人工知能研究の世界的権威で、シンギュラリティ(技術的特異点)の提唱者として知られています。
シンギュラリティ(技術的特異点)とは難しい言葉ですが、AIなどの技術が自ら人間より賢い知能を生み出すことが可能になる時点のことです。
彼は、世界にまだ2600万人程度しかインターネットユーザーがいない時代に、「検索エンジン」の登場を予測しています。
また、「2000年までにコンピュータがチェスの世界王者に勝利する」と予測し、こちらも現実のものになりました。
このTED Talkでは、発明家であり、未来学者でもある彼が、「シンギュラリティが、なぜ近い将来に訪れるのか」を解説しています。
また、シンギュラリティに関する研究を深めるために大学を設立することを発表します。
退屈な学習用のテキストを使って英語を勉強するより、興味深いテーマに関する知識と教養を身につけながら英語力を高められますよ。
TED Talkを活用した英語学習で、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」スタイルに転換しましょう!
TED Talk「今後現れるシンギュラリティ(技術的特異点)を学ぶ大学」を活用した英語学習法
「スパトレ(SPTR)」の「TED Talk」を使った学習は、第二言語習得論に基づく科学的なトレーニングを繰り返すことで、英語のディスカッション力を高めることを目的としています。
基本的なトレーニングの流れは、「予習→オンラインレッスン→復習」となっています。
オンラインレッスンを受ける前に、事前準備として予習することが前提になっているのが特徴です。
トレーニング方法の詳細は、「TEDで英語を学ぼう! 【第1回】」の記事を参考にしてください。
英語で単語の意味を説明できるようになるべし!
予習では、TED Talk「今後現れるシンギュラリティ(技術的特異点)を学ぶ大学」の動画を視聴し、スクリプトを確認して内容を理解します。意味がわからない単語は、オンライン辞書などで調べます。
オンラインレッスンでは、最初に単語チェックがあります。トレーナーから10個の単語の意味を質問されるので、英語で答えられるように事前準備してください。
私は、知らない単語に加えて、日本語の意味は知っていても、英語で説明することができない単語があれば、それらもケンブリッジやロングマン、オックスフォードなどのオンライン英英辞典などで調べて、英語で説明できるように準備しています。
参考までに、私が予習で調べた単語を例示します。ただし、ここで例示した単語以外からも出題されるので、ほかにわからない単語があったら調べておいてください。
exponential:An exponential rate of increase becomes quicker and quicker as the thing that increases becomes larger
intuition:sixth sense; perception without conscious reasoning
properties:possessions; belongings; estate; assets; ownership; characteristic; attribute
logarithmic:relating to a logarithm (= a number that shows how many times a number has to be multiplied by itself to produce another number)
census:an official count for statistical purposes
unabated:at full force; with undiminished strength; without becoming weaker in strength or force
sequenced:to find out and record the order of the individual parts that make up a molecule, gene, etc.
decentralized:dispersed; distributed; transferred administrative powers (of a central authority) among local authorities
resolution:used for talking about how clearly a computer or television screen shows images
cortex:outer layer or region of the brain and other organs
cerebellum:a large part at the back of the brain that controls your muscles, movement, and balance
cerebral:pertaining to the brain; relating to or affecting your brain
英語でプレゼンテーションの内容に関する質問に答えられるようになるべし!
次は、プレゼンテーションの理解度チェックです。
トレーナーからプレゼンテーションの内容に関する5つの質問をされます。英語で回答できるように事前準備してください。
できるだけプレゼンテーションの動画で使われていた表現を使って、自分の意見、考えを言えるようにするのがポイントです。
それによって、自分が使える英語の表現の幅を広げながら、英語によるディスカッション力を高めることができます。
※自力で取り組みたい人は、この部分は読み飛ばしてください。
英語でプレゼンテーションの内容を要約できるようになるべし!
最後に、英語でプレゼンテーションの内容を要約します。
「今後現れるシンギュラリティ(技術的特異点)を学ぶ大学」の内容を英語で要約するためのキーセンテンスをいくつか例示するので、参考にしてください。
Information technology grows in an exponential manner. It’s not linear.
IT技術は、直線的ではなく、指数的に進化する。
There is a big difference between linear and exponential growth.
直線的と指数的には、大きな違いがある。
If I take 30 steps linearly, I get to 30. If I take 30 steps exponentially, I get to a billion.
もし直線的に30回進めば30になり、指数的に30回進めば10億になる。
Information technology progresses through a series of S-curves where each one is a different paradigm.
IT技術は、ひとつひとつは異なるパラダイムによるものかもしれないが、S字カーブの繰り返しを通じて進歩する。
It’s really any technology where we can measure the underlying information properties.
それは、根底にある情報の特性を測定可能なすべての技術にあてはまる。
What’s even more amazing, really, than this fantastic scale of progress, is that look at how predictable this is.
本当に面白いことは、進化の度合いよりもこの進化の度合が予測可能であること。
The exponential growth of information technology capability will continue unabated.
情報技術の指数的な成長は、弱まらずに続くだろう。
We will begin to actually deeply influence our health and our intelligence, as we get closer and closer to this technology.
私たちは、これらの技術を知るにつれて、私たちの健康と知性に実際に、深く影響をあたえるようになりつつある。
Singularity University is a new university.
シンギュラリティ大学は、新しい大学だ。
Our goal was to assemble the leaders, both teachers and students, in these exponentially growing information technologies, and their application.
私たちの目標は、これらの指数的なIT技術の発展と応用に関する分野における先生と生徒両方のリーダーたちを集めることだ。
レッスンの様子を録画した動画を視聴して復習すべし!
オンラインレッスンが終了した後は、トレーナーから良かったポイントや改善ポイントなどをフィードバックしてもらえます。
私は、次のようなフィードバックをもらいました。
【良かったポイント】
- quick grasping power
- excellent listening and recognition ability
- ask questions and clears doubts if any has a good grip on vocabulary
- significant improvement in overall performance
【改善ポイント】
- fluency
- sentence formation
- pronunciation
毎日レッスンを受けるとしだいに英語で考え、話すことができるようになっていきます。
でも、流暢さや英文を組み立てる力、発音は、短期間では身につかないので、日々研鑽を積むしかないですね。
「スパトレ(SPTR)」では、トレーナーからのフィードバックに加えて、レッスンの様子を撮影した動画を1か月視聴することができる点も独学にはないメリットです。
トレーナーから質問された内容やその質問に自分がどのように答えたかを確認できるので、復習のときとても便利ですよ。ぜひ有効に活用してくださいね。
まとめ
今回のプレゼンテーションは、シンギュラリティ(技術的特異点)という難解な概念に関する内容なので、理解が追い付かないところもあると思います。
簡潔にまとめると、情報技術は指数的に進化し続け、近い将来、AIなどの技術が自ら人間より賢い知能を生み出すことが可能になる、ということです。
AIが人間を凌駕する知能を持つ時代が到来するなんてまるでSFですが、それが現実のものになったらどんな世界になるのでしょうか?
人間がAIに支配されるようになったら怖いですね。
そんな世界にならないように、加速的に発展する革新的技術を使って、人類が直面する困難な課題を解決する目的で、シンギュラリティ大学が設立されたということです。
TED Talkは、教科書で「英語を学ぶ」スタイルから、何かを「英語で学ぶ」スタイルに切り替えるための最適な教材のひとつです。
さまざまな分野の新しい知識や教養を身に付けながら、同時に英語力を高めることができるので一挙両得ですね。
TED Talkを使って科学的に英語を学ぶことで、効果的に英単語を覚えたり、英語でディスカッションするためのトレーニングを行うことができます。
第二言語習得論に基づく英語トレーニング「スパトレ(SPTR)」には、7日間の無料トライアルを受けることができます。
実際に、TED Talkを使ったトレーニングを試してみることができるので、あなたも体験してみてはいかがですか?
※私がスパトレ(SPTR)の無料トライアルを受けたときの体験レポートもあるので、興味のある人はこちらの記事も参考にしてください。