

「多読多聴マガジン」の内容や使い方が知りたいんだけど・・・

多聴多読に興味はあるけど、本当に効果はあるのかしら?

多聴多読に使えるおすすめの素材を教えて欲しいなぁ・・・
英語学習に「多聴多読」を取り入れている人は多いと思います。
でも、「多聴多読」をまだやったことがない人や始めたばかりの人は、本当に効果があるのか、どんな素材を使って、どのような方法で進めたらいいのか疑問を持っているかもしれませんね。
私も以前はそうでした。
私が多聴多読を始めた2003年頃は、まだまだ「多聴多読」に関する情報や使える素材が少なかったので苦労しました。
しかし、いまでは「多聴多読」による英語学習をサポートする強い味方がたくさんいます。
「多聴多読マガジン」もその一つです。
この記事では、多聴多読歴10年以上、TOEIC L&R 895点、英検準1級の私が、「多聴多読マガジン」2019年4月号の内容や使い方、関連する情報について詳しくお伝えします。
特に、この号の特別記事では、私の英語学習の師匠でもあるカリスマ多言語話者が「多読を薦める理由」を語っているので必見です!
それに加えて、「多聴多読」に使えるおすすめの素材を紹介します。
無料で使えるものもありますよ!!
《この記事の主な対象》
- 「多聴多読マガジン」の内容や使い方を知りたい人
- 多聴多読の効果や方法に興味がある人
- 多聴多読に使えるおすすめの素材を教えて欲しい人
《この記事を読むメリット》
- 「多聴多読マガジン」の内容や使い方をより深く理解できます。
- 効果的な「多聴多読」英語学習法がわかります。
- 無料で使える「多聴多読」のおすすめ素材を知ることができるのでお得です。
多聴多読愛好者の頼りになるサポーター「多聴多読マガジン」とは?
「多聴多読マガジン」は、英語の力を身につけたい人が「たくさん聞いて、たくさん読んで、たくさん口を動かす」ための機会を提供することをコンセプトとした雑誌です。
私が2003年1月に英語の多読を始めた当時は「多読」はあまりメジャーではなく、「多読」に関する情報や「多読」に使える素材も現在ほど多くありませんでした。
ましてや、英語の音声を聞ける素材はまだカセットテープが主流の時代で、ようやくCD版に切り替わり始めたところでした。
そのため、音声を使って英語を勉強できる素材は限定的で、「多聴」という言葉すら一部の熱心な「タドキスト(多読愛好者)」の間でしか使われていなかった記憶があります。
「多聴多読マガジン」は、それから3年後の2006年9月、年4回発行される季刊誌として創刊されました。
創刊号が発刊されたとき、個人的にはタイトルが「多読多聴」ではなく、「多聴」を先に持ってきたところにこだわりを感じました。
英語を「たくさん聞く」ことを重視する姿勢のあらわれですね。
その後、「多聴多読」の人気が高まり、一般的にも普及し始めた2008年3月からは隔月で発行されるようになりました。
「多聴多読マガジン」は、「多聴多読」の素材がまだそれほど多くなかった時代から「たくさん聞いて、たくさん読んで、たくさん口を動かす」機会を提供してくれるとても貴重な存在でした。
「多聴多読マガジン」を発行しているコスモピアは、「多聴多読」に力を入れている出版社です。
「英語多読完全ガイドプック」「英語多読入門」「大人のための英語多読入門」をはじめ、「多聴多読」に関する書籍を数多く出版しています。
コスモピアが運営するウェブサイト「多聴多読ステーション」にも、多聴多読愛好者にとって役立つ情報が数多く掲載されています。
多聴多読の用語集や自分に合った読みやすさのレベルを探せる「リーディング」「リスニング」のベンチマークはとても便利で参考になります。
英語の絵本の立ち読みや視聴もできちゃいます。
多聴多読愛好者にとっては、まさに頼りになるサポーターですね。
「多読多聴マガジン」2019年4月号のレビュー
「多聴多読マガジン」の2019年4月号が3月6日に発売されました。
例年、新年度のスタートなる4月号は多聴多読入門的な内容が中心になります。
今回の特集も「英語がサクサク読める! 3ステップ多読入門」となっています。
私もそうだったのですが、多読をしたことがない人や始めたばかりの人にとっては、「英文の意味を理解する=日本語に訳す」になっています。
「だって、日本語に訳さないと意味がわからないじゃないですか」と思うのです。
「英文の意味を英語のまま理解する」という経験をしたことがないので、日本語を介さずに「英文の意味が理解できる」という感覚がわからないのです。
だから「英語を語順のまま読んで意味を理解すること! 返り読みはNG‼︎」と言われても、「いやいや、そもそも英語と日本語では語順が違うのだらか返り読みしないと意味は理解できないでしょう」と反論したくなるのです。
この「英語を英語のまま理解する」という感覚は、実際に経験してみないとなかなか腑に落ちないんですよね。
例えば「Good Morning!」はいちいち「おはよう!」と日本語に訳さなくても意味が理解できますよね? それと同じ感覚です・・・と言葉で説明されても、いまいちピンとこないわけです。
私は、この感覚を「やさしいものをたくさん」読んで、段階的に理解度と読むスピードを上げていくことで実感することができました。
そのために役に立ったのが、今回の特集の中でも紹介されている入門用絵本シリーズ「オックスフォード・リーディング・ツリー:Oxford Reading Tree(ORT)」や「レベルドリーダー:Leveled Readers(LR)」「グレイデッドリーダー:Graded Readers(GR)」です。
「 オックスフォード・リーディング・ツリー:Oxford Reading Tree(ORT) 」では絵を見ながら英文を読むことで、日本語を介さず英語の意味を感覚的につかむことができるようになりました。
「レベルドリーダー:Leveled Readers(LR)」 の「Frog and Toad(がまくんとかえるくん)」シリーズでは、「英語を英語のまま理解して笑う」という初めての経験をしました。
「グレイデッドリーダー:Graded Readers(GR)」の「Fly Away Home」を読んで、「英語を英語のまま理解して感動して泣く」という経験をすることができました。
英語の本を読んで「泣いたり、笑ったり、感動したりする」という経験を通して、「英語を英語のまま理解する」という感覚を身に付けることができたのです。
「多聴多読マガジン」の2019年4月号 の特集では、「英語を英語で理解する」という感覚をつかむまでの過程でつまづきやすいポイントを、3ステップで乗り越えるコツが解説されています。
特に「多読未経験者」や「多読入門者」にとっては、「英文を日本語に訳さずサクサク読む」という「多読」の楽しさを味わうためのガイドになるので、ぜひ読んで参考にしてください。
「多読多聴マガジン」は、定期購読も可能です。

「グレイデッドリーダー(Graded Readers)」を活用した英語学習法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
■「Graded Readersを活用した多読多聴英語学習法」についてはこちらの記事もおすすめ
「SSS英語学習法」は多読英語学習者に役立つ情報が満載
今回の特集の執筆者の一人 古川昭夫先生は、日本における多読指導の第一人者です。多読に関する書籍も数多く書かれています。
その中の一冊「英語多読法」では、古川先生の指導経験と実績から、やさしい英語の本をたくさん読むことによって英語を無理なく身につけられる理論と実践方法が解説されています。
「英語多読」の入門書としておすすめですよ。
私は、多読を始めたばかりの頃、 古川先生が代表を務める学習塾SEGが主催している「社会人ブッククラブ」に入会していたので、古川先生から直接ご指導いただいたこともあります。
私が多読を始めたきっかけは、「SSS英語学習法」との出会いです。
SSSは「Start with Simple Stories」の略で、やさしい本から段階的に難易度のレベルを上げながら、たくさんの英語の本を読んでいく学習法です。
「SSS英語学習法」については、「SSS英語多読研究会」のウェブサイトで詳しく説明されています。
私は、多読を始めた当初、このウェブサイトを毎日のように利用していました。
なぜなら、多読に関して役に立つ情報が満載だからです。
「多読とは何か」「多読の進め方」「本の選び方」「本の読み方」など、多読を始めるにあたって必要な知識や情報は、ほとんどこのウェブサイトで得ることができました。
その後、「多聴多読マガジン」や先ほど紹介した多聴多読に関する書籍が発行されましたが、英語多読学習者にとっては今でも最も役に立つ情報源の一つです。
特に、古川先生が書かれている「SSS推薦・多読用基本洋書のご紹介」やSSS英語学習法研究会メンバーによる「SSSお勧め洋書リスト」は、どの本をどのような順番で読めばよいかの指標になります。
また、「書評閲覧・検索」の機能はすぐれものです。
書名や著者名などはもちろん、ジャンルや読みやすさレベル、お薦め度などの詳細条件を指定して本を検索できるのでとても便利ですよ。
■英語多読学習法については、こちらの記事もおすすめ
カリスマ多言語話者が教える「多聴多読」の効果と学習方法
「多聴多読マガジン」2019年4月号で私が一番うれしかったのは、特別記事「カリスマ多言語話者が多読を薦める理由とは?」です。
と言うのは、このカリスマ多言語話者のスティーブ・カウフマン(Steve Kaufman)さんは、私の英語学習の師匠だからです。
カナダ人のスティーブさんは、母国語の英語を含めてなんと16カ国語も話せる世界トップクラスの多言語話者(Polyglot)です。
日本に住んでいたこともあり、日本語も堪能です。
スティーブさんのYouTubeチャンネル「Lingo Steve’s LANGUAGE CORNER」では、語学学習に役立つ情報がたくさん発信されています。
逆に、アップロードされている動画が多すぎて、どれから観ればよいか迷うかもしれません。
その場合は、「Language Learning – 7 Secrets of Success(言語学習 – 成功の7つの秘密」という動画を最初に観るのがおすすめです。
これは、言語を学びたい人が言語学習に成功するための秘訣について解説した7本の動画シリーズです。
具体的には、次の7つの秘密について、詳しく説明されています。
- Spend the time(時間を費やす)
- Do what you like to do(したいことをする)
- Learn to notice(気づくことを学ぶ)
- Words over grammar(文法より単語)
- Be patient(辛抱強く)
- Get the tools(道具を手に入れる)
- Become an independent learner(自立した学習者になる)
日本語で話している動画もいくつかあるので、それらを観て多言語学習について学ぶのもよいと思います。
スティーブさんは、YouTubeのライブ配信やウェブナー(インターネットを使ったセミナー)も行なっており、スティーブさんと一緒に言語学習できる機会を提供しています。
時差の関係で、日本では深夜や早朝の時間帯のことが多いですが、私も目覚ましをかけて起きて、眠い目をこすりながら参加しています。
チャット機能などを使って、スティーブさんに直接質問することもできるので、とてもためになります。
スティーブさんは、基本的には英語で話すことが多いので、YouTube動画を観るだけで、英語と言語学習に関して同時に勉強することができます。
YouTubeを使って英語学習するときに便利なのが言語学習のためのウェブサイト&アプリ「LingQ(リンク)」です。
スティーブさんは、「LingQ」の共同創業者でもあります。
スティーブさん自らが言語学習に使っているウェブサービス&アプリなので、英語学習者にとって便利な機能が備わっています。
その一つが、YouTubeの動画をインポートできる機能です。
この機能を使えば、YouTubeの動画の映像、音声に加えて、テキスト情報としても「LingQ」にインポートすることができます。
つまり、YouTubeの動画で話されている英語の内容を文字で読むことができるのです。
英語学習者にとっては、まさに夢のような画期的な機能です。
「LingQ」では、YouTube動画だけでなく、ウェブサイト上で公開されている記事もインポートすることができます。
また、「LingQ」には初級・中級・上級それぞれのレベルのコンテンツ(言語学習のための素材)が豊富に用意されています。
英会話、単語、文法などの学習素材をはじめ、児童文学の名作、自己啓発本のベストセラー、著名な文学作品、ニュース、ポッドキャストなどジャンルも幅広いので飽きることがありません。
英単語の辞書機能や登録機能もあり、登録した英単語を定期的に復習することもできます。
覚えた単語の数は自動的にカウントされるのですが、私は「LingQ」を使って知っている英単語の数を25,000語まで増やすことができました。

私は、英語学習のメインツールとして使っているので有料の年間会員になっていますが、「LingQ」は無料でも使えます。
多聴多読言語学習のために開発されたとても便利なウェブサイト&アプリなので、ぜひ一度使ってみてください。

「多聴多読」に使えるおすすめ素材
「多聴多読マガジン」2019年4月号には、特別記事として「NHKラジオ『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』プロデューサーにインタビュー」が掲載されています。
そこで、私のお気に入りの番組でもある「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」について紹介します。
NHKラジオ「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」は、1話500語以内のシンプルな英語のストーリーを楽しめる番組です。
NHKラジオ第2で、毎週月〜金曜日の午前9:10〜9:15までの5分間放送されています。
(再放送)月〜金曜日午後11:10〜11:15/土曜日午前9:05〜9:30/土曜日午後4:30〜4:55
曜日によって、旅行会話、昔話、オリジナル作品、落語、日本の文学作品など内容や英語の難易度が変わります。
各曜日ごとの内容と英語のレベルは、次の通りです。
(月)ニッポンぶらり旅/A2
(火)古典が語る西洋の知恵/A1
(水)オリジナル・ショート・ストーリー/A2
(木)日本の伝統的笑い! 落語/A2
(金)英語で味わう日本文学/B1
レベルは、CEFR(セファール=ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠して設定されています。
A1〜A2は英検3級〜準2級(中学〜高校1年生レベル)、B1は英検2級(高校生レベル)くらいが目安になります。
「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」は、2014年に放送が開始されました。
NHKが「多聴多読」専門の番組を放送するなんて、うれしい驚きでした。
「多聴多読」がようやく市民権を得たような思いがして、とても嬉しかった記憶があります。
他のラジオ英語講座とは違い、日本語による解説のない英語だけの番組で、テキストにも日本語訳が載っていないなんて、NHKにとってもある意味冒険だったと思います。
この番組は、先ほど紹介した古川先生の「英語多読法」などの多読関連の本を読んだNHKのプロデューサーの発案がきっかけで始まったそうです。
古川先生やコスモピア、NHKなどのおかげで、日本においても多聴多読のための良質な素材が増えてきたので本当にありがたいです。
NHKラジオ「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」は、ラジオ放送に加えて、スマホやパソコンで利用できるストリーミング配信でも無料で聴くことができます。
毎月のテキストは有料ですが、各号定価540円(税込)とリーズナブルです。
NHKラジオ「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」テキスト
NHKラジオ「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」のテキストは、定期購読も可能です。

過去に放送された「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」をテーマごとに編集したCDブックも発売されています。
聴き逃したエピソードやお気に入りのエピソードを何度でも楽しめるので、多聴多読の素材として超おすすめです!
CDブック「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ・リーダーズ」
もちろん、他のNHKラジオ英語講座も無料で使える多聴多読の素材としておすすめですよ。
■NHKラジオ英語講座を活用した学習法についてはこちらの記事もおすすめ
この記事が英語を生かして人生をより豊かにするための役に立ったらうれしいです。
このほかにも多聴多読で使える素材をいろいろと紹介しているので、こちらの記事も参考にしてください。
■多聴多読に使える素材についてはこちらの記事もおすすめ