
メジャーリーグのオールスター戦に出場した大谷翔平選手。
ホームランダービーの前には、メジャーリーグのレジェンドたちとのインタビューが行われました。
このインタビューで、伝説的な元メジャーリーガーたちが大谷選手にメロメロ。
ハロルド・レイノルズは、大谷選手にサインボールをもらって大はしゃぎ。
ぺデロ・マルチネスも、大谷選手から「ピッチャーではぺデロさんが私のアイドル」と言われて大感激。
インタビューの締めは、大谷選手のジョークで一同大爆笑。
大谷選手の魅力満載で、ファンたちをさらに虜にしていると評判になっています。
大先輩たちをリスペクトしつつ、ユーモアを交えながら堂々と受け答えする大谷選手は、本当にクレーバーですね。
そんな大谷選手の活躍を支えているのがイッペイこと、通訳の水原一平さんです。
このインタビューでも大谷選手の言葉や思いを瞬時に適切な英語で表現して、彼の魅力や人柄を余すことなく伝えています。
そこで、このインタビューでの英語のやり取りを一部始終、日本語訳付きで紹介します。
大谷選手の日本語をイッペイさんが英訳して伝えた表現をお手本にすれば、ネイティブに伝わる自然な英語を学ぶことができますよ。
野球界最大のスター 大谷翔平がHRダービー前のインタビューに登場

最初に、司会者が「今、野球界最大のスター」と大谷選手を紹介します。
And that is Shohei Otani. The biggest star in baseball right now. Shohei, first and foremost, for all of us that love the game. Thank you for what you’re doing. Thank you so much.
今、野球界で最大のスター、それが大谷翔平です。ショウヘイ、何よりもまず、野球を愛するすべての人のために、君がしていることに感謝します。本当にありがとう。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
そして、「ホームランダービーは、参加したいと思っていたのかい?」と質問します。
Is a home run derby something you’ve always wanted to compete in?
ホームランダービーは、以前から出場してみたかったものですか?
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
それに対して大谷選手は、「ずっと出たいと思っていたので、招待いただいて光栄だなと思っています」と答えています。
イッペイさんは、これを英語で次のように伝えています。
It’s something I always wanted to do and I was really happy to get the invitation.
ずっとやりたいと思っていたことなので、招待を受けて本当に嬉しかったです。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
イッペイさんは、6歳からアメリカで暮らしていたのでほぼ英語のネイティブですが、難しい単語や文法は使われていないので日本人でも理解できますね。
次は、「今夜はどんなパフォーマンスを見せてくれますか? 緊張してますか?」という質問です。
How do you think you’re going to perform tonight? Are there any nerves at all?
今夜のパフォーマンスはどうでしょうか? 緊張はしませんか?
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大谷選手は「緊張してますし、今もこうやってテレビで見てる人たち・・・試合より緊張するのでこういうほうが苦手だなと思ってます」と答えています。
これを、イッペイさんは次のように英訳してレジェンドたちを笑わせています。
There are some nerves but I’m more nervous about talking to you guys, because I always see you guys on TV.
緊張もありますが、いつもテレビで見ているので、皆さんと話す方が緊張します。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大谷選手の気持ちや言いたいことを的確に伝えて笑いを取るなんて芸当は、なかなかできるものではありませんよね。
メジャーリーグのレジェンドたちが大谷翔平にメロメロ

このあとハロルド・レイノルズが、「一つお願いがあるんだけど、ボールにサインしてくれないかい?」と大谷選手に頼みます。
I’ll tell you what. I love you. I got one thing. Can you sign my ball please? I don’t even ask Pedro Martinez for an autograph.
あのね、君が大好きだよ。一つお願いがあるんだ。僕のボールにサインしてくれませんか? ペドロ・マルティネスにもサインを頼まないよ。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大谷選手にサインをしてもらったハロルド・レイノルズは、「僕の子どもたちが大喜びするよ」と大はしゃぎでした。
Look at that. Oh, my kids are going to love it.
見てよ。ああ、子どもが喜びそうだ。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
盗塁王のタイトルを獲得したこともある元メジャーリーガーが、一人の野球ファンに戻って憧れの大谷選手にサインをおねだりする姿は微笑ましいですね。
なぜハロルド・マルチネスがここまで興奮しているのか、次の発言でわかります。
You know what’s so amazing? I didn’t see Babe Ruth. I’ve never seen anybody like you, ever, do the things that you do. So, it is really extraordinary what you are doing.
何がすごいかというと、僕はベーブ・ルースを見ていないし、今までに、君のような人、君のようなことをする人を見たことがありません。だから、君がやっていることは本当にすごいことなんだ。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
べーブルースの名前を引き合いに出して、「君のように特別なことをしている人はかつて見たことがない」と大谷選手のすごさを称えてますね。
ぺデロ・マルチネスは「君が二刀流をやるきっかけになった憧れの選手は誰?」と尋ねます。
Who inspired you to be this, you know? Top player, I would say. Because it’s an all star as an pitcher and an all star a hitter. So, who inspired him? Who was his idol, growing up that made him choose both sides of the game?
誰に触発されてこのようになったのか、ということですね。トッププレーヤー、と言っていいでしょう。投手としてのオールスターと、打者としてのオールスターですからね。では、誰が彼を刺激したのでしょうか? 彼にゲームの両サイドを選択させた、成長期の彼のアイドルは誰ですか?
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大谷選手は、「よく見ていたのはイチローさんとか松井秀喜さんとかバッターはそうですね。ピッチャーはもちろんぺデロさんですかね」と答えています。
これをイッペイさんは、次のようにシンプルに伝えています。
He idolized Ichiro and Hideki Matsui as hitters, for a pitcher it had to be Mr. Pedro Martinez.
打者ではイチローや松井秀喜、投手ではペドロ・マルティネス氏が憧れでした。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
この答を聞いたペドロ・マルチネスは、満面の笑みを浮かべながら深くおじぎして、大谷選手と固い握手を交わします。
Well thank you, That’s a great honor.
ありがとう。とても光栄です。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
ぺデロ・マルチネスは、メジャーリーグで200勝以上を達成して野球殿堂入りをした偉大な投手なので、単なるリップサービスではないと思いますが、本人を目の前にしてさらりと言ってのける度胸はやはり只者ではありませんね。
インタビューの締めは大谷翔平のジョークで大爆笑!

「ビデオゲームでピッチャー大谷とバッター大谷が対戦したらどっちが勝つと思う?」
My kids love video game. My son loves it. If Shohei Ohtani was pitching in the video game against Shohei Ohtani the hitter, who do you think would win that battle?
私の子供たち、私の息子はビデオゲームが大好きです。もし大谷翔平がビデオゲームで投手として、バッターの大谷翔平と対戦したら、どちらが勝つと思いますか?
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
司会者がこんなおもしろい質問をすると、大谷選手は微笑みながら「バッターじゃないですか」と即答しています。
イッペイさんの英訳もシンプルです。
Probably a hitter.
たぶんバッターでしょう。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
この答えに、元メジャーリーガーたちも大ウケしていました。
最後に、司会者が「イッペイがホームランダービーでキャッチャーをやる理由」を質問します。
Ippei, you’re catching tonight, right? Is there some sort of like the reason behind that? Are you going to help communicate? What’s the deal you catching?
一平、今夜はキャッチャーするんだよね? その理由のようなものはありますか? コミュニケーションを助けるつもりですか? 君がキャッチャーする条件は何ですか?
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大谷選手は、「後ろに、僕より緊張している人がいたほうが楽かなと思ったから」と答えます。
イッペイさんが苦笑いしながら、次のように伝えると一同大爆笑。
He said, “Having someone that’s more nervous than him right behind him makes some less nervous”.
彼は、「自分よりも緊張している人がすぐ後ろにいることで、緊張が和らぐ」と言っています。
ホームランダービー前の大谷翔平選手のインタビューより
大御所たちをジョークで笑わせるなんて、ユーモアのセンスも一流ですね。
終始なごやかで、大盛りあがりのインタビューでした。
まとめ
投打にわたる異次元の二刀流プレーに魅了され、世界中のファンから愛される大谷選手。
そんな彼にとって、不可欠な存在となったイッペイさんは、今や世界一有名な通訳と言われています。
イッペイさんの話す英語は、日本人が英語を学ぶためのお手本になりますよ。
これからも、大谷選手とイッペイさんの活躍に目が離せませんね。